江戸東京博物館で開催中の『ボストン美術館浮世絵名品展』へ行きました。
戦争の無い平和な時代には、文化が花開くといいます。江戸という太平の世が生んだ浮世絵もしかり。
線画だけの殺風景な墨摺絵(すみずりえ)から始まった浮世絵は、派手さを競うように発展。葛飾北斎らの登場で、江戸時代末期、頂点を向かえたわけです。
東洲斎写楽の役者絵、葛飾北斎の冨嶽三十六景など、見所はたくさん。個人的には、武者絵から風景画まで、歌川国芳の様々な作品が集う国芳ブースが面白かったです。
ここで疑問。浮世絵って絵師ばかり脚光を浴びますが、彫り師、摺り師も、もっと評価されていいんではないでしょうかね。だってさ、大変じゃん、彫り師。つらいじゃん、摺り師。
ちなみにこの度の展示会では、ボストン美術館収蔵の浮世絵と肉筆画、計137点が展示されているそう。ボストン美術館本家にはなんと、5万点もの浮世絵が収蔵されているんだって。
果たして、ここJAPANにはどんだけの浮世絵が残っているのでしょう。浮世絵は庶民の娯楽として広く普及していたらしいので、数は相当だったはず。その分、あんまし大事にされないで捨てられちゃったのかもしれないけど。
とにもかくにも、今回の展示会があるのは、欧米の好事家さんのおかげです。感謝。
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