ずいぶん悩んだ『英国靴』。心も決まり、ようやく足もとに。
わたくし詫び助、スーツを着るのは冠婚葬祭オンリー。革靴を履くことはほとんど無いし、買ったことすら無し。たいへん恥ずかしながら、今まで親父の借り物を履いていました。
買おう、買おうと思っていたけど、あれよ、あれよでもうすぐ三十路。嫌なことは後回しにしちゃう性格の表れでしょうか。いいえ、革靴は種類が多く、何を買っていいか分からなかったのです。
なので情報収集。相談できる相手もいないから、本やインターネットでお勉強。すると、「もっぱら冠婚葬祭、ときどきビジネス」という用途には、黒の内羽式ストレートチップが適しているとあっさり判明。
しかし、ストレートチップも色々。生産国やメーカー、仕様の違いで表情は様々。悩んだあげく「長持ちするものを」との考えに至り、グッドイヤーウェルト製法と呼ばれる、耐久性に優れた作りの英国靴を選択。
候補は絞られ、あとは財布との兼ね合いです。大袈裟にも半生を思い返してみると、ケチる→妥協→後悔という図式ばかり。「一生に一度だから」と心を決め、歴史あるブランドの上質モデルを買おうと決意。
鼻息荒げてお店に向かい、何度も試着しサイズを確認。店員さんのアドバイスを元にジャストサイズを知るものの、求める黒は欠品中。インターネットで別の店舗を探ると、海外通販という選択肢が。
まったく躊躇はありませんでした。
名前はコンサル。イギリスはノーザンプトンより届いた英国靴は、領事という名に相応しく、威厳と風格がただよう一品。革を張り合わせただけの、ちっぽけな黒い塊だというのに。
名前に負けぬ努力を。名前に恥じない行動を。英国靴を手に入れたからといって、一人前になったわけではないのだから。
最近のコメント