いちおう、良い文章を書けるようになりたいと思っているので、『名作コピーに学ぶ読ませる文章の書き方』を読んでみた。
書かれているのは、文法や殺し文句のことではありません。広告コピーを例にとり、「文章は読んでもらうもの」、「人と違うことを考えて」、「何度も書き直すべし」、といった、書き手が守るべき心得についてが主な内容です。
印象的だったのが、「書き上手になるのではなく聞き上手に」、という言葉。見たこと、聞いたこと、調べたことを、読み手に上手にお取り次ぐするべし、とのことです。お取次ぎする、ではなく。
で、その好例が、asicsの創業者、鬼塚喜八郎氏が亡くなった際に、日本経済新聞に掲載された広告。
asics / 鬼塚喜八郎 失敗の履歴書
http://www.asics.co.jp/corp2/onitsuka.html
コピーライターが、喜八郎氏の秘書だった方から聞いた話を、ほぼ手を加えず文章にしたものだそうです。喜八郎氏の生涯がドラマチック、秘書の方が話し上手、ということもあるかもしれませんが、長文をスラスラと読ませてしまうコピーライターの文章力には憧れてしまいます。
よく見て、よく聞いて、よく調べる。だからよく伝わるんだね。
最近のコメント